物打ち

刀の先端の15センチほどを物打ちと言う。

切っ先から三寸ほどで、竹刀の布には物打ちの終わり部分に布が巻かれている。もっともモノが切れる部分で、剣道なんかでも間合いの意識をする最たる要因であると思っている。

一方で、太刀と日本刀では物打ちの位置が違ったりするようである。結局刃物の最も切れる位置なんていうのは、そのものによって違うのである、

この物打ち、どうにも何かを切る時に、つい日本刀を意識して先端を使ってしまう癖がある。

たとえば、鋏なんかを使う時に、大きく口を開けずに上品ぶっておちょぼ口でチョキチョキと切るのだ。

こうしてうまく切れると、なんだか自分が達人にでもなったかのように思えるのだが、往々にして紙はクシャッとなってうまく切れずに、真面目にやれと怒られるのだ。

先端でモノを切るというのは意識的に行っているようで、そうでもない時もある。包丁で野菜なんかを切る時には、先端を押すように刃を入れ、引きながら寸断する。私にとって刃物の先端は最も切れる部分のイメージが強い。

それはゲームをやっている時においても現れる。そしてそれが時々役に立つときがある。

例えば、わかりやすい例はスマブラのマルス。あれは、ファルシオンの先端が威力が高く設定されているので意識的に相手をかすめるように技を振るようになる。それはつまり、物打ちで相手を切るように意識するのと同じである。

逆に根本が強いロイなんかは使えない。つい先端で切りたくなってしまう。

先端に威力高いというのは、間合いの意識が強くなるということである。スト2のダルシムなんかは、まさに間合い管理を意識するキャラクターで、届くか届かないかの位置で攻撃を当てつづけて、相手を疲弊させるわけだ。

GuiltyGearのアクセルもそうなる。密着で5Pをガードされれば相手のほうが先に動けてしまうのだから、やはり遠距離戦は間合いのやり取りなのである。

往々にして、そういうキャラクターは自分の攻撃判定とともに喰らい判定が存在している。神経が通ってるとも揶揄される相手の伸びた手足(もしくは鎖鎌か、刀か)に攻撃を当てるようにすると、ダメージを与えられる。

こうしていると、近づかれまいとつい何度も技をふったり、フェイントしているうちに近づかれて負けてしまう。

格闘ゲームにおける物打ちとはつまり、神経の通っていない箇所なのではないだろうか。

持続の最後に発生し、相手の反撃を受けづらい位置である。そう考えると、物打ちの意識というのが、どうにもゲームをやっているときにも役に立っているようである。

対遠距離キャラクターとやっているときは意識してほしい。太刀と小刀で違うように、相手の物打ちの位置が違うのだ。相手が使っているのがレイピアなのか、それとも太刀なのか、はたまた鋏なのか。

最も気持ちよくものが切れる位置というのを意識して戦うと、少しだけ気持ちよく戦えるのではないだろうか。